オリンピックの決勝で私は間違いなく勝てる。このような思いがありました。その時、一瞬です。目の前に現れ、そして、一瞬にして消え去ってしまった。それは神が仕掛けた技でした。
お尋ね1問
〇今までの人生の中で挫折を感じたことがありますか。
「初出場で挑んだオリンピックの舞台で準々決勝で敗れたときです」
初めての挑戦
「(芳賀)ソウルオリンピックの出場が圧倒的な勝利で決定されると周りからの期待の大きさと同時に金メダルを取れることへの自信であふれていました。しかし1回戦からの内容は納得できるものではなく準々決勝ではわずか30秒で畳に倒れてしまったのです。」
「くやしさの涙さえ出ることはなく、ただ呆然とするばかりでした。こんなはずではなかったのに。帰国すると当然のように試合内容のふぬけさを問われつづけるばかりです。監督が罵声されるシーンを見た瞬間でした。自分の府がなさに涙がこみあげ泣きじゃくていました。」
「ここで何かが吹っ切れたのがわかりました。次なる戦いは4年後のバルセロナです。そしてここから金メダルをとるためのリベンジがはじまったのです」
・(カウンセラー)ここで忘れてほしくないのは両親のことです。オリンピックでの試合会場で応援に駆け付けてくれた皆様に深々と頭を下げながらわびている姿がありました。期待に答えることができなかった息子の代わりをしていたのです。
息子は次の五輪で絶対金メダルを取ってきます。その思いがあふれている姿でした。あなた自身の悔しさをそのままぶつけているようでした。この両親の支えを忘れないようにしてください。そうすれば次は必ず取れます。
二度目の挑戦
・「(芳賀)バルセロナ五輪出場への予選も難なく突破し出場の切符を手にすることができたのですが、予想もしなかったことが起きてしまいました。それは同じ出場メンバーとの乱取りのときです。相手の技を返す際に右ひざのじん帯を損傷してしまったのです。」
「ここから松葉杖での毎日がつづいていきます。でも、なぜか優勝できる。との思いが強くありました。そして、五輪の一回戦の畳の上にあがったときです。なぜか対戦相手に勝利しているイメージと相手が仕掛けてくる技が不思議なことにふっと浮かんできたのです。」
「そして結果は得意とする背負い投げで一本勝ちです。次の試合もそうでした。準決勝を勝ち上がると、そこにいた相手は昨年の世界選手権の準決勝で勝利した相手がいました。癖はすべて頭の中に入っていましたので、これは問題なく勝てると確信めいたものがありました。」
「そして決勝の戦いがはじまったときです。ここでも相手の掛けてくる技が浮かび上がってきました。しかし相手も決勝まであがってきた選手です。そう簡単には勝たせてくれません。そして判定までもつれ込んでの判定の末勝利を手にします。」
「念願の金メダルです。表彰台で首にかけてもらった時です。感動のあまり涙がでそうになりましたがこらえるのが精一杯でした」
「もし、あのケガがなかったら、このメダルをとることができなかったのでは・・・」
「このような思いになっていたのです」
・(カウンセラー)父方の亡きお爺ちゃんが力を貸してくださっています。不慮の事故にもかかわらずあきらめずに練習に汗をながす姿がありました。やりすぎる時は常にブレーキをかけてくれていました。
これから本格的な練習に入ろうとしたとき、コーチや先輩からの呼び出しなどが幾度かあったはずです。これがそうです。無理な練習が回復をさまたげるからです。
試合中に相手の技が浮かびあがってきたと言っていましたが、これはあなた自身のきらめきと感がそうさせていました。野球の選手がボールが止まってみえる時がある。と言っているのもそうです。
三度目の挑戦
・「(芳賀)アトランタ五輪への切符を手にしたのですが、これはあまり納得がいかない状態での出場となりました。それは最終選考会での一本負けがかなりひびいていたからです。でも選ばれたからには全力で結果に結びつけなければなりません。」
・「一回戦からすべて順調に勝ち進み決勝まで進みます。そして畳の上にあがったときでした。相手の姿がだいぶ小さく見えました。これなら絶対勝てる。このような思いが頭の中をよぎります。」
「ここから自らのペースに持ち込もうとした時でした。勝てるとの思いがふっと消え。えっ、と思ったその瞬間。相手の大外刈りに屈してしまいました。この後は何もおぼえていません。」
・「これは相手をみくだしていたのが敗因です。まったくつめが甘く、あの時の一本負けのことを忘れていました。一回戦から順調に勝ち進んでいったからこそ慎重になるべきだったのです。これは本当に大事なことでした。」
四度目の挑戦
・「(芳賀)シドニーを目指しての猛特訓がはじまっていきます。もう二度とこの失敗を繰り返さないためにも。そして選考会がはじまりました。二回戦でまさかの敗戦です。ところが悔しいどころか、爽やかな思いになっていました。」
・「周りの方々がねぎらいの言葉をかけてきてくれましたが、なぜか嬉しくて。とっても気持ちが良くここまで頑張った4年間を思い出していました。そしてここで指導者の道を歩むことを決意しました。」
・(カウンセラー)人生には無駄なことは何ひとつありません。今のあなたがあるのは両親のおかげです。特に家庭内でのお母さんのコントロールが本当に上手な方でした。お父さんとあなたの間を取り持つ内助の功は見事でした。これが本来の母親としての役割なのです。
新たな道
・「(芳賀)指導者としての一歩を踏み出したときでした。先輩からの要望で全日本女子のコーチを務めることになりました。そして就任の挨拶はアトランタ五輪での敗北から得ることができた教訓を伝えていました。勝つためにはどうしても必要だったからです。」
「そして翌月には自宅のとなりに柔道塾もスタートさせました。ここから8年後のオリンピックでは見事に塾初の金メダルを獲得する女子選手が誕生しました。このときは、自分が金メダルをとった時よりも本当に嬉しかったです。この感動は忘れることはありません」
守護霊
修行僧から徳を積み重ねた菩提達磨(ぼだいだるま)のような僧侶の方で、優秀なお弟子さんもたくさん育てています。柔道の指導者として成功しているのはこの方の影響です。他には母方の曾祖父と父方の二人が補助霊としてついています。
前世
・(カウンセラー)一世紀ほど前のモンゴルです。ここであなたはブフと呼ばれる国技をしていました。日本でいうモンゴル相撲です。父親は日本の大関クラスのランキングに位置する方でしたので、いつも稽古をつけさせてもらっていました。
この効果もあって部落ではトップクラスの位置にいました。柔道をはじめたのはこの影響からきています。
・その前はイタリアで学校の教師をしている方でした。現在の大学にあたるところです。ここでの担当分野は超心理学でしたが自らは妖怪や幽霊が嫌いな方でした。
怖い
・「(芳賀)前世の方と同様に妖怪や幽霊が大嫌いです。この話を聞いているだけで震えがきてうずくまってしまうほど怖いです。友達が先日亡くなったときも。絶対に出てこないように和尚さんにお経をあげてください。とお願いしたほどです。」
・(カウンセラー)和尚さんのお経は亡くなった方の魂にいま亡くなったことを教えてあげているのです。今世に留まらず迷わず天にお帰りください。と言っているのです。ですから決して霊となって出ることはありません。
出るのは必要なときだけです。それ以外は決して出ませんのでご安心ください。
霊が見える人
「(芳賀)いつも行っている小さな居酒屋があります。いつものように週末にいくと店の大将の友人という方が来ていました。その方は霊が見えると言うのです。少し不気味さを感じながら話を聞いていると。」
「いきなり私を指差しこう言うのです。」
「二人の霊が憑いています。一人は70歳ぐらいの男性でもの一人は30歳ぐらいの男性になります。この二人の関係は特になさそうです。この方々が言うには、絶対に素性は話さないように。という事ですのでこれ以上お話ができません」
・(カウンセラー)先ほどの二人の霊ですがあなたとはまったく関係がなく憑いてもいません。この方は、自分がその気になっているだけでしょう。霊能者のように見せかけているだけの人物です。霊の世界というのは余計なことは絶対にいうことはありません。次回お会いした時は間に受けないようにすることです。
最後に
芳賀が柔道の指導者となり気付いたことを私にこう言ってきました。
本当に素直な子供たちばかりなのですが、親の方が常識と非常識が分からない方がなぜか多いです。子供たちが挨拶をしているのですが親はできない。親の教育も必要な気がします。
この事を聞いて確かにそうだと思いました。まずはここの柔道塾を通じて子供をしっかり教育すると親にも変化が現れてくるはずです。時間はかかりますが、まずはここからですね。
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