カルテ16 本日のカウンセリングは元ファッションモデルの小原沙恵子（仮名）さんです。
悩みごと
「思春期の真っただ中のことでした。家に帰ると、そこにいたのは母親です。これだけで、汚い言葉を浴びせながら殴りかかっていました。あまりにも異常すぎて普通では考えられない行動です。
今になってこの事を振り返ってみても、何がなんだかまったくわかりません。これは何が原因だったのか教えていただけませんか」
生い立ち
1978年5月、鹿児島県で出生する。県内の中学校を卒業後、同県の高校へ進学、在学中にスカウトされ芸能の世界へ。
お尋ね一問
〇今までとっても怖かったことを教えていただけませんか。
「水の中です。水が怖いわけではありません。その中が怖いんです」
水への思い
・（カウンセラー）この水について、もっと詳しく教えてくれませんか。
「（相談者）水とは朝起きた時からはじまり、夜寝るときまで友達のように接していますので、まったく問題がありません。でも、プールなどに潜った瞬間にそれは始まります。水圧によって押さえつけられる、あの圧迫感です。
これはどうしても我慢することができません。イメージしただけでも、もう駄目です。」
「それに仕事上の関係者が私の領域に承諾なしで、ずかずかと入ってきた時にも同じような感覚になったこともありました。また、親からの束縛を感じた時も同様な思いにもなったこともあります。」
「ここでふと思ったことは、なぜ、あの水圧の感触がこんな事にまで結びついているのだろう。という事です。だったら、ここでこの意識を変えたら、これらが解消できるのではないか。と思い努力してみることにしてみました。しかし、これは不可能だと言う事が分かりました」
反抗心
・（カウンセラー）今のその性格のことになりますが、持って産まれたものですから、意識を変えようと思っても、当然のように不可能なはずです。
母胎の中にいた時から強い圧迫感を感じていましたので1日でも早く外の世界に出るために、お腹を何度も蹴ってみたり、叫び声を出してみたり普通では考えられない常識外れの行動をとっていました。
そしてこの努力もあったのでしょう。予定日より早く外の世界へ出てくることができました。
・ここからの人生は、この性格のまま、すくすくと育っていくのですが、成人を迎えた今でもこの性格は持ち続けた状態でいます。この事が原因となり心の扉が固く閉ざされ、霊視をしても深く入り込めない状態になっていきます。
この原因のひとつにあげられるのは胎教（たいきょう：母胎の中の子供の教育）です。
不思議な性格
・（カウンセラー）それともうひとつは学校での出会いで人間形成がなされていくことです。特に高校のときから性格が荒々しくなっていきました。この影響から、朝目覚めると、その眼光はするどく殺気めいたものを感じさせるほどでした。
ところが学校へ登校すると、ごく普通の女子高校生を演じ勉強もスポーツもそこそこの成績をあげ、同級生らとの交流も問題なく学校生活を送っていきます。
ところが帰宅すると、あの恐ろしい目つきの別人格が現れ、目の前にいる母親にかみついていきます。これに対し母親も黙っていません。ここから2人の戦いのはじまりです。このようなことが毎日のようにつづいていくのですが、母は娘に対する愛を決して忘れることなく接していました。
そして高校2年生のときです。某イベントの会場で芸能プロダクションにスカウトされモデルの仕事をするようになります。この出会いから環境が変わったせいなのか、性格もだいぶ穏やかにはなってきてはいたのですが、まだあの性格を持ち合わせていました。
この新たな仕事が増え半年が過ぎた辺りから精神的にも成長したのでしょう。母親の愛を少しづつですが受け止めるようになっていました。
業（カルマ）消し作業
・（カウンセラー）心の変化が現れだしたのは、亡き父親が手を差し伸べていたからです。イベント会場に行かせたのもそうです。芸能活動を通じて社会で生きていく上での躾を学ばせる為でした。
今は精神的にもだいぶ成長してきていますので、ここで完全にこの性格と決別する必要があります。現在の精神状態なら可能です。
・それともう一つ。朝の起き掛けは特に問題がありません。が、ここから数分後のことです。他人から受けた嫌な言葉や悪口を思い出しては、文句や仕返しを考えたりしています。これではいけません。このような時に言ってほしい言葉があります。それは、
”今日もとっても幸せ、ありがとう”
この言葉を繰り返していくうちに自我が目覚め始めていきます。そうなると心の中で変化がはじまり、今まで起こしてきた出来事に対し感謝の念が生まれはじめます。すると精神的にも大分楽になっていき、今までの出来事は思い出となって心の中に残るようになっていきます。
一番最初にすることは、母親との関係を改善することです。なぜなら、あなたと母親はまったくと言っていいほど似ているからです。それは、お互いやったらやり返すの繰り返しだからです。
これではいけません。お互いに感謝の言葉を掛け合うこと。ここを解決しなければ、すべてにおいて前進できないと思ってください。
まずは、ここを変えていきましょう。そうすれば問題なく霊視はできます。
不思議な現象
・「（ここで相談者が話しだします）実は不思議なことがありました。高2の誕生日の時です。リビングで思いにふけっている時に、仏壇の花のつぼみが開いたような気がしました。あれと思い、もう片方のつぼみにお願いしたら開くだろうか。そんな有り得ないことをしてみました。
すると、目の前で徐々に開いていったのです。これには驚きというより感動です。」
「そして次の日です。友達の誘いでイベント会場にいくと、ここでスカウトされました。昨日といい、今日といい。驚きの連続です。あの開花も父の仕業なのでしょうか」
謝罪
・（カウンセラー）そうです。それもお父さんがおこないました。あなたに対する誕生日プレゼントです。今、左側に立っています。そしてどうしても謝りたいことがあると言っています。
それはあなたがお腹の中にいた時のことです。この頃は仕事上のトラブルが何度もつづき、このうっぷんばらしをいつもお母さんに向けていたそうです。ところが、ただ受け身にたっているだけではなく大声で反論しつかみ合いの喧嘩までに発展することもあったようです。
この原因をつくったのは、すべて私です。お腹にいるあなたの事を少しも考えようともしなかった。本当に申し訳なかった。と謝っています。だいぶ反省していますので許してあげてください。
※ここから一か月ほどが経過いたしました。親子の関係がほぼ改善されたとの連絡が入りましたので、次の段階に進むことにしました。
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