恨みの執念が襲い掛かる日々(後編)

カルテ5 「19歳の時には不思議な体験や常識では考えられないほど凄まじい出来事が身の回りで起きました。ここからは、その原因となっている存在があきらかになっていきます。なぜ、恨まれなければならなかったのか」

前編はこちらからご覧ください。

ここで相談者が主演をつとめたドラマについて、このような事を語りはじめていきます。

運命の主演

「20歳になった時でした。霊的なドラマのオファーが私の元に届きます。今までは霊と聞いただけで生理的に受け入れることができず拒んでいたのですが、何故か、今回のものは不思議と受け入れていました。そしてこの主役を演じるのは、この私だったのです。」

「いざ稽古がはじまっていくと、あの過去に起きた辛い出来事の数々がなぜか嫌になるほど蘇ってくるのです。ところが収録が終わりに近づくにつれて少なくなっていくのが分かりました。

そして終了すると不思議なことにすべてが跡形もなく消えて無くなったのを実感していました。」

「そしてこの後、爽やかな思いに包まれ、このドラマの出演により新たな人生のスタートがはじまったことに気付いていました」

救いと執念

 ・(カウンセラー)この出演を不思議なくらい素直に引き受けることができたのは、あなたの側で指導している善霊が働きかけたからです。すべては悪霊を追い払うためのものでした。

今、霊視をおこないましたが、かなり強い執念をもった悪霊が取り憑いています。

これから除霊をするのを邪魔しにきています。過去にかなり強い恨みがあるようです。これをはらすまでは絶対に離れまいと凄い覚悟で抵抗しています。

※この恐ろしいほどの深い執念。いったい前世でなにがあったのか。そしてこの悪霊の正体が、ここであきらかにされていきます。

 惚れる

・(ここでカウンセラーが前世を語りだす)時代は1720年頃の江戸の中期になります。あなたは小さな農村に暮らす5人家族の長女として生をうけます。年頃になると村で評判になるほど上品でとっても可愛らしい娘に育っていました。

この噂は村内だけにとどまらず隣の村々にまでも広まっていたのです。そして、この噂を知った隣村の豪農の息子は一度見ようとこの村を訪れます。そして一目見るなり、この美しさと上品さは見事なもので一瞬で惚れてしまうのです。

どうしても、あの娘を嫁にしたい。この思いは日ごとに高まっていきます。そして、この事を祖母に伝えると、あの娘だったらこの家にふさわしい嫁だと大賛成をしてくれました。

失恋

そして翌日、求婚を申し入れるため娘に胸の内をうち明けると、すでに同村の男性と結納を済ませ、式も明後日に迫っているとのことだったのです。幾度も頭を下げて頼んでも、それは決して動かせない事実でした。

早合点

・相当強烈なショックを受けてしまい毎日寝込む日がつづいていきます。そんな中、ことが大変な方向へと進んでいきました。それは、事情を知らない祖母が村じゅうのみんなに、あの娘と孫が結婚すると触れ回っていたのです。

これを聞いた村民らは大騒ぎです。

”これは祝い事じゃ”

とばかりに祝杯がはじまっていきます。

小さな村でしたので、このニュースはあっという間に広まり、村じゅうあげて祭りのような大騒ぎのはじまりです。

ところが、この事態を知らない孫は部屋の中に閉じこもったままです。いつまでも顔を見せない孫を不思議に思いながらも、祖母はこう伝えます。

” 八坂神社で結納の日を予約してきたぞ。今、村じゅうみんなで祝い酒を交わしておるぞ”

これに孫は驚き、あの娘との経緯を伝えます。

祖母にしてみると、豪農の息子だから娘も直ぐに受け入れてくれると思っていたからです。頭は錯乱状態になり怒りの矛先をこの娘に向けたのです。

攻撃

・そこで娘の嫁ぎ先を調べると先祖から敵対していた相手の息子ではありませんか。このことを知ると、もう怒りは3倍になっていました。ここでまず怨みをぶつけた先は娘の実家でした。

容赦ない嫌がらせを毎日のようにぶつけていきます。ここから数か月が経過しました。

しかし音を上げるどころか耐えに耐えているではありませんか。ここで次に選んだのは、こともあろうことか一家焼き討ちだったのです。

そして一家が寝静まった夜中に火を放ちます。風の勢いもあり、みるみるうちに炎は家を取り囲んでいき逃げるどころではありません。

そして、この一家は炎の中へと消えていきました。

取引

・2日後の朝のことでした。

娘のところに家族の訃報の知らせが届きます。驚きどころではありません。泣きじゃくる時間が過ぎていきます。嫁ぎ先の家族はただ見守るしかありませんでした。

ここから数日が過ぎた頃です。鬼と化した老婆が突然目の前に現れ、今までの経緯を話しはじめたのです。

ここで娘は、家族に対する嫌がらせとあの放火の犯人が目の前にいる老婆であることを知ります。

”いったい私が何をしたというの”

まったく理解ができませんでした。このように思っている時でした。

老婆がこのような提案を切り出してきたのです。

”この家を捨て、花街にお前を身売りするんじゃ。この条件を承諾しなければ、今回と同様なことをこの嫁ぎ先の家にしてやる”

守る 

・考えただけで身震いがしてきました。あそこの花街にだけは絶対に行きたくない。でも、承諾しなければ、この家の家族があのような目に遭ってしまう。

犠牲になるのは私一人でいい。そうすれば家族は助かる。

そしてこの条件を承諾するのです。

しかし心は揺れ動いていました。そこで今のこの思いを旦那に打ち明けることにしました。二人の話し合いは深夜になってもつづいていきます。

老婆はというと、この交渉成立を終えたあと遊郭街の女郎屋を周りながら、あの娘を高く売るための交渉をつづけていたのです。

別れ

身売りされていく前日の朝のことでした。娘と旦那が山方面に歩いていくのが目撃されていました。

これが2人で選んだ道だったのです。

そして翌日、2人の遺体が山中で発見されます。

村じゅうが大騒ぎとなり、あの老婆の耳にも届きます。怒りは頂点に達していました。 ”この怨みは決して許さない。子々孫々まで呪ってやる。”

執念

・この思いを強く胸に秘め、やがてこの老婆も亡くなります。

しかしこの怨みは、消えることなく永遠と残りつづけていくのです。そして今世、このような形でうらみが現実のものとなり現れてきました。肉体が滅びても、魂の世界は永遠に残りつづけていくのです。

そして本日、あの老婆の怨みからきている復讐の除霊は終わりカルマは消えて無くなりました。もう二度と現れることはありません。

守護霊

・(カウンセラー)この除霊にあたり、あなたを手助けするため霊の存在も手を差し伸べてくれました。また、常日頃から側にいてサポートもしてくれています。

その中でメインとなっているのは、修行を積んだお坊さんになります。車で運転中に崖から落ちそうになったときに声を掛けてくれたのがこの方になります。それと大型クレーンから落ちそうになったときに、腕を掴んで救ってくれたのもそうです。

・補助霊として憑いている方は9歳ぐらいの女の子でとっても品があり知的な方になります。日頃は家の商いの手伝いをしながら寺子屋で学問を学んでいます。あなたが19歳のころ色々な嫌な出来事がたくさん起こりました。

これをすべて解決に導き救ってくれたのがこの女の子なのです。そのためカルマがかき消されすべて浄化されてしまいましたので、記憶がないのはこの訳なのです。

最後に

人の怨みつらみは本当に怖いです。時には生き霊として襲い掛かって来る時もあります。十分に言動や行動にはお気を付けくださいませ。

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