襲い掛かる恐怖におびえる毎日(前編)

 カルテ6 本日のカウンセリングは、元プロ野球選手の岡嶋一哉(仮名)さんです。

プロローグ

「苦しい毎日がつづいています。この原因となったのは、ほんのちょっとした痛みからはじまりました。ここから体のバランスが崩れていき、精神的にもダメージを与える事件も起きました。

そして恐怖の夢が連日のように襲ってくるようになったのです。この根本的な原因を教えてくれませんか」

経歴

・東京都某区にて出生。高校を卒業後、豊島区の大学に進学。その後、ドラフトでプロ球団に指名される。

・(カウンセラー)恐怖の夢についてもっと詳しく教えていただけませんか。

「(相談者)プロの選手となり3割平均で順調に結果を出していったのですが、4年目に入った時です。腰に違和感めいたものを多少感じながらプレーをつづけていました。

しかし、これが大きな痛みとなって返ってきたのです。ここから入院生活のはじまりです。」

重圧

「退院後、トレーニングをへてスタメンに復帰。ファンの声援を支えに、そこそこの結果を出し続けていたときでした。某週刊誌に僕の記事が掲載されたのです。この内容といったらほぼでたらめに近いものでした。

もし、この内容を一読したファンらがこれを鵜呑みにしてしまったら、いったい、どのような行動を起こすのだろう。と心配めいたものを感じていました。」

「そして次の日、歓声とヤジが入り乱れた状態のなかで打席に向かいます。精神的にも複雑な思いでいましたので、プレーに結果が出るはずがありません。

さらにヤジが増えていくばかりで気が付くと試合は終了していました。」

「次の試合ではヤジがさらに増し、歓声はかき消されていました。このような中での守備と打撃です。やはり結果を出すことができませんでした。このような状態がズルズルとつづいていきます。」

悪夢1

「そして、このような状態から1週間ほど経過したころです。とっても恐ろしい、夢を見てしまいます。」

「夢の中でふっと、気が付くと僕は山の頂上に立っていました。ここは1メートル四方ぐらいの広さで草花もなにもないただの岩肌でした。ここから下を覗いてみると谷底がまったく見えないほどの深さです。」

”もし、ここから落ちてしまったら完全にお陀仏だな~”

「と、そう思った瞬間、誰かが僕の背中を強く押したのです。大声をあげ真っ逆さまに落ちていくところで、夢から覚めます。これは本当に恐怖でした」

悪夢2

「さらに1週間ほど経ったころです。今度はこのような夢が出てきました。」

「一人で近所を散歩していると、どこからともなく、”どど、どどどど〜”と音が聞こえ、だんだんと大きくなって来るのが分かりました。

何だろうと思いながら聞こえてくる方向に顔を向けると、20メートルはあるだろうと思われる巨大な津波が僕を目がけ襲い掛かって来ているのが分かりました。」

”あぁ〜これはもうダメだ!”

「こう思った瞬間、この恐怖の夢から覚めていました。これが週に3、4度のペースで襲ってきます。精神的にもだいぶ限界がきています」

原因

・(カウンセラー)この恐怖の夢について説明いたします。

最初は誰かに押され山から転落するものでした。この時の試合の登板回数は少なかったため、スタンドの罵声もそう多くはありませんでした。ですから、このような形になって現れてきました。

そして、出場回数が多くなっていくにしたがい罵声は巨大化していきます。これが大津波として現れたのです。

この原因となっているのは、すべてファンからの怨みや憎しみ、そして嫉妬からきています。

当初はドンマイ程度で済まされていましたが、これも1度や2度が限界です。これ以降は、当然のように罵声の嵐が襲ってきます。

あなたはそれなりに耐えてはいましたが、登板回数が増えていくにしたがい精神的なダメージが蓄積されていき、ついにはパニック状態となってしまいました。

この状態では自らの進退を考えざるを得ませんでした。そして野球を引退したいという気持ちともっと続けていきたいという思いが半々の状態のまま現在にいたります。

新しい道

・(カウンセラー)現役を続けていきたいという理由の中に、このチームを優勝させるには僕の頑張りが必要だという使命感のようなものが強く存在しています。この存在が自身を苦しめる結果を招いているのです。

ここの所をよく知り自らの思いを訂正するようにしなければなりません。

こうすることによって、新たに進むべき道が見えてきますので、この目標に向かい進むようにしてください。

人間の念

・それからもう一つ。大事なことを伝えなければなりません。

それは、あなたの心の中に矢のようなものが数えきれないほどたくさん突き刺さっています。これは人間から発せられた怨念がこのような形となって現れました。

このままにしておいてはいけません。

本日、ここにいらっしゃったのは、この業を浄化させることと、これから進むべき人生において無難であるための浄化も必要だからです。

山の神 

 ・(カウンセラー)そして今、あなたの後方に朝日で照らされた山が見えはじめてきました。まばゆいばかりの光景です。そして頂上付近には、ここの山の神が姿を現しだしました。こ

の神はあなたの先祖様からずっと受け継がれ、ここの氏神様にそれ相当の寄付などをしていた経緯があります。この功徳が現在のあなたやその家族にも与えられています。

今回の件もそうですが、ここまで来るのに様々な難題がたくさんありました。これは、あなたに対して成長してほしいとの思いから与えられたものなのです。

そして、これらをすべて解決し結果に結び付けることができました。だから、ここに成長したあなたがいるのです。

霊的放射体

・今、あなたの中に溜まっていた精神的な重圧が、氏神様の力により解放されました。これが抜けていったことによりオーラの色も大分変化いたしました。

抜ける前は、どのような色なのか判別できないほど、くすんで濁っていました。

現在はそのくすみが無くなり鮮やかな紫色が中心から放射状に広がっています。この色の特徴は情熱的で調和のある方にあたえられます。

・そして肉体的なカラーになりますが、こちらも大分くすんでいます。

特に腰から背中までの広範囲にわたりそれが見て取れます。今世のものではなく、遠い過去において、何らかの仕事などで高いところから落下した可能性がたかいです。

今後も、注意が必要となりますので無理はしないようにしてください。

そして、この後のことです。

相談者が顔色を変え、何やら思い当たるような仕草をしだします。いったい何を感じたのでしょう。そしてある事実が明らかになっていきます。

このつづきは後編をご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました