襲い掛かる恐怖におびえる毎日(後編)

プロローグ

 カルテ7「見えない世界の存在を知り数えきれないほどの支えがあった事に驚きと感謝の思いが強くあります。これから始まっていく人生と遠い過去の生き方がどこまでリンクしているのかが、とっても知りたくなっています」

前編はこちらからご覧ください。

 知りたい

「(相談者の尋ねごと)今まで僕の側で事あるごとに支えてくれていた方の存在を知ることができました。さらにどのような考え方で行動していけばいいのかも理解することができました。

そこで知りたいことがあります。」

「それは前世と守護霊の存在です。ここから未来へと歩んでいくうえで、どのような教えと行動を与えてくれるのかが知りたくなりました。教えていただけませんでしょうか」

戦士

・(カウンセラー)あなたは子供の頃から野球という環境の中で育ってきましたが、本格的に取り組み始めたのは高校1年生のときからです。ここではじめて勝負に勝利したときの楽しさを知り、そして負けたときの悔しさも知ります。

そして、あなたにとって球場という場所は勝ち負けを争う戦場となったのです。

・プロの選手となり本格的な戦いがはじまっていきます。戦いの日の意識はとっても興奮し、打席や守備に就くと士気は高揚していました。そして勝つためだけの戦略に集中していました。(本人大きくうなずく)

同じフィールド

・つづいて前世の話をいたします。

今世のあなたと同じ時期に戦場に立ち毎日のように戦いに参加していました。その意識はあなたと同様にいつも興奮しながら刀を握りしめていたのです。

ここで知っていただきたいのは、刀からバットに変わったにすぎないと言う事なのです。

・それと、現在本拠地にしている球場は前世のときに戦っていた戦場と同じところになります。ですから他の球場のときと比べると戦いへの興奮度がかなり高いのはここからきているのです。

また、前世では生死を決する戦いの場にいましたので、多くの仲間が目の前で次々と倒れていくのを目の当たりにしていました。いつ自分の身に起きるのか覚悟しながらの参戦でした。

決して忘れることができないほどの惨状の記憶が今でも残っていますので、野球という戦いの中においても闘志はいつもむき出しになってしまうのです。

前世

(カウンセラー)さらに詳細にご説明していきます。

・時代は1340年頃の室町時代になります。戦国の世と言われる戦いの中で、三万石の部隊の武将として戦場で指揮をとっている人物がいます。

それが現在のあなたになります。

・戦いも終盤戦といわれるような戦況となっていました。そんな時、武将が相手陣営の隙ともいえる場所を見付けます。ここぞとばかりに少数部隊で攻撃を仕掛けていくのですが、気が付くと敵軍の部隊に周りを囲まれていたのです。

これは相手方の罠でした。

・このとき敵軍複数名が武将を目がけ襲い掛かります。応戦するのですが、攻撃をかわしきれずに落馬。この際、背中と腰を強打してしまいそのまま囚われの身となってしまいます。そしてここから約1年後、獄中で生涯を終えます。

立てない

「(ここで相談者がこう言います)今の話の中で落馬した内容がありました。ここから僕の若い頃の経験談をお聞きください」

「20代半ばの頃でした。軽めのストレッチをしていましたら、腰の辺りに多少の違和感を感じましたので大事にならぬようここで中止しました。」

「そして次の日の朝のことです。ベッドから起き上がろうとしたのですが、腰に激痛が走り起き上がれません。どんなに体勢を変えても無理でしたので、すぐさま救急車を手配いたしました。

救急職員2人の手を借りながらようやくのおもいで病院へ運ばれます。その検査結果はヘルニアで2日間の安静入院でした。しばらくの間は運転は控えるようにとの事でしたので、マネージャーにお願いすることにしたのです」

怖い

「彼の運転で出掛けて行くはじめての日のことです。乗車して3-4メートル走ったあたりでしょうか。あまりにも怖くて停車の指示を出しました。ほんのわずかな距離を走っただけなのに。自分の中で何が起ったのか、さっぱり分かりませんでした。」

「そして、彼に淡々と語ったのは安全運転のイロハです。彼は顔色を変えずに聞いていましたが、”今さら”このような思いでいるのは分かっていました。でも、こうして伝えておかなければ、とっても怖くて乗っていることができないからです。」

「そしてここから運転が再開されたのですが、今度は脇道から車が飛び出してきたらどうしょう。とか、交差点で信号無視の車が突っ込んできたらどうしよう。とか、このようなことが頭に浮かんでくるのです。」

「このような被害妄想が毎日のようにつづくものですから、車中で眠りにつくことすらできません。どんなに疲れていてもです。マネージャーからしてみると異常と思えるようなことです。」

「でも以前に比べると大分よくなったほうです。子供の頃は三輪車に乗るのも怖かったので近づくこともしませんでした。

”何かに乗る”

このように想像しただけで体が拒否反応を示していましたので乗り物すべて駄目でした。このことは、大人になってまでつづいていました」

謎の助け

「それと、まったく自分自身が覚えていない夢遊病者のような行動も起こしていました。それは自殺願望です。

スーツをきた状態で沖に向かって歩いているのを助けてもらったり、崖っぷちで立っているところを助けてもらったり。いずれも助けてもらったところで正気に戻るのです。」

「そして、このようなこともありました。机の中にジャックナイフや睡眠薬の瓶がいくつも入っているのです。いずれも使った形跡や飲んだ形跡もありませんでした。いつ買ったのかもまったく覚えていません。」

「このような状態が2-3か月ぐらい続いたと思います。突然、誰かから体を抱擁されたような感じを覚えました。すると今までとは別な感覚になったのが分かりました。

ここから、あの恐怖体験が襲ってこなくなりました。いつも私を助けてくれていたのはいったい誰なんでしょう」

蘇る記憶

・(カウンセラー)もうお気付きのようですので、まず、乗り物の件からお伝えいたします。乗り物に乗ろうとした時や想像した時に、あの武将が落馬したときの記憶がよみがえり不安や恐怖をあたえ混乱した精神状態に陥ってしまっていました。

・つづいて自殺願望の件になります。これは投獄されたときに受けた拷問の記憶がそうさせています。毎日繰り返されていく地獄のような数々の拷問は、苦痛に耐えきれないほど残酷なものでした。

自殺してこの苦痛から解放されようと何度も実行しましたが、すべて失敗に終わっていました。体と精神的な限界は当然ありますので牢獄で最期を遂げます。

守護するもの

・(カウンセラー)今までの人生は、この前世の記憶によって苦しめられていました。そんなあなたをこの恐怖の世界から救ってくれた方がいました。

その方は、あの山の女神です。

あなたの判断が間違った方向へと動き出したときは、これを訂正するため逆の方向へ舵をきってくれていました。

先ほど記憶がないことがあると言っておられましたが、それがここの部分にあたります。もし、この方のこのサポートがなければ、前世の記憶と共にあなたの人生は遠い昔に終わっていたことでしょう。

・ではなぜ、あなたをお救いになったのか。それは、今世においてやってもらわなければならない課題があるからです。この事を解決できるのは、あなた以外にいないからです。

いますぐに理解しようとしてもそれは無理なことです。追々、その時期が訪れますので、その時は積極的に行動なさってください。

・さらに、ここで知って頂きたいことがあります。なぜ、山の女神があなたの側に常に憑いていらっしゃるのか。

それは守護霊に格式の高いお方が憑いているからです。この方は大和朝廷に仕える公家の女性で品格もあり周りからの信頼度も高い方でした。

このような方だからこそ女神が補助霊として側にいたのです。それもこれもご先祖様の功徳の積み重ねによるものなのです。

正負の法則

・(カウンセラー)今まで想像を越えるほど辛い局面が多々ありました。人生の途中、途中で生きる事への不満を抱きながらも歩み続けてきました。

この過程の中において補助霊の手助けもありましたが、最終的な判断をくだし難局を乗り越えてきたのは、あなた自身です。

この経験があるからこそ、さらなる成長につながっていきました。

・ここの時点で、前世から背負い続けてきたカルマがすべて浄化されましたので、今までのようなことは一切起こることはありません。

これからは学んできた知識が活かされてきて良い方向へと歯車が回り始めてきます。いつもの通りに判断し行動をするようにしてください。そうすれば人生が面白いように変化していくのが分かるはずです。

これからの人生を十分にお楽しみください。

最後に

彼が一か月前に富士山の浅間大社に行ってきた話をしていました。

「気が付いたらここに来ていました。まるっきり夢遊病者です。以前来た時よりも、見るものすべてが輝いていました。自分の中にある何かが違うのが分かりました」

さて、この何かって。きっとカルマ(業)が良い方向に変化したからではないでしょうか。

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